第10回スペイン日本語教師会 (APJE) 総会・研修会がマドリードにて開催
スペインにおける日本語教育の担い手たちが一堂に集結
2010年に設立されたスペイン日本語教師会「APJE:Asociación de Profesores de Japonés en España」(会長 高橋水無子)。
去る2月2日、今年で設立10年目を迎えるスペイン日本語教師会「APJE」の年次総会および研修会が、マドリードで開催された。設立時に50人弱であったその会員は現在140名を超え、今回の総会では会員の半数となる約70名がスペイン各地から集った。
2019年で第10回目の開催となるAPJEの総会兼研修会は、年々参加者が増え、教師間の親睦を深める場となっている。スペイン各地で孤軍奮闘している人には情報交換や教師間のネットワークを知る機会にもなり、スペイン在住の日本語教師にとっての拠り所となっている。
同会は、午前の部として総会、午後の部としては研修会が行われた。総会では2018年度の活動報告や2019年度の活動予定報告が行われ、研修会では豪州ニューサウスウェールズ大学のトムソン木下千尋先生を招聘しての講演会とワークショップが開かれた。「学習者一人ひとりが見つける日本語世界」をテーマに、参加者たちは有意義な実りある学びの時間を過ごした。
APJEは毎週定期的に勉強会を行い、春と秋には定例研修会と称して年2回の研修会・ワークショップを開催するなど、積極的な日本語教育の機会を提供している。また、昨年2018年には「第3回スペイン日本語劇コンクール」も開催し、スペイン中の日本語学生たちが日頃の成果を発揮できる機会となる同コンクールには、スペイン各地から精鋭7チームが集い、彼らの熱演を鑑賞できる素晴らしい場となった。
今年は6月14日~15日にアリカンテにて『第5回APJEシンポジウム』の開催が決定している。テーマを「文化とは何か‐日本語教育における文化の多様性‐」とし、現在、スペイン国内はもちろんヨーロッパ各国から発表応募の申請が届いているところだ。
APJEは、2019年度の研修会やシンポジウムのメインテーマを「文化と日本語教育」としており、さまざまな視点や角度からこのテーマを扱って、実践につながる知識を掘り下げていくつもりだ。
スペイン日本語教師会「APJE」では継続的に新規会員を募集しており、日本語教育に携わる人なら誰でも歓迎している。最近では、会員になるのは日本語がネイティブの人だけでなく、日本語を母語としない日本語教師や日本学に携わる人も増えてきている。
APJEへの入会申し込み、情報等はウェブサイトをご覧ください。
APJE: Asociación de Profesores de Japonés en España
スペイン及びイベリア半島で日本語教育に携わっている皆さんの幅広い交流と協力を目的として2010年2月に設立。年数回行われる研修会、隔年開催されるシンポジウムの他、勉強会や副教材開発事業などを国際交流基金マドリード文化センターとの提携で行っている。
事務局:国際交流基金マドリード日本文化センター内
住所:Palacio de Cañete, C/Mayor 69, Planta 2, 28013 Madrid
公式サイト | APJE勉強会Facebook