楽天株式会社 創業者・CEOの三木谷浩史氏(右)と楽天スペイン・イーコマースコンサルタント・マネージャのサンドラ・サラテ氏(左)

 楽天株式会社 創業者・CEOの三木谷浩史氏(右)と楽天スペイン・イーコマースコンサルタント・マネージャのサンドラ・サラテ氏(左)

 

楽天が欧州市場での展開を加速している。6月15日、バルセロナのカペーリャ・デルス・アンヘルスにて、同社の創業者でCEOでもある三木谷浩史氏も参加し、楽天エキスポ2015が開催された。

楽天株式会社は、ネットショッピングなどのインターネットサービスを運営する日本最大の企業で、世界でも有数の規模を誇る。

楽天は、各地の店舗がネット上にオンラインの仮想商店街を形成するB2B2C型 (Business to Business to Consumer) のビジネスモデルをその特徴としており、同社のショッピングサイト「楽天市場」では店舗自身がサイトをデザインしオリジナリティ溢れる売り場作りが出来るほか、ユーザーとeメールやソーシャル・ネットワーキング・サービスなどを通じてコミュニケーションすることで、ユーザーに買い物を楽しむというエンターテインメントを提供している。

ジョルディ・ガメス氏(楽天・スペイン・マネージングダイレクター)

 ジョルディ・ガメス氏(楽天・スペイン・マネージングダイレクター)

 

同社CEOの三木谷浩史氏は、世界中の店舗がその独自性を表現でき、国境を越えてその商品を販売することができる世界単一市場を築き上げる構想をバルセロナで語った。

三木谷氏の言葉を借りれば、成功するオンラインショップを作るのに最も大切なのは売り手のホスピタリティ。
ユーザーに対して、型にはまった冷たいサービスで接したのでは、その顧客は二度と戻ってこない。独自性に溢れた、心のこもったサービスを提供することで、初めてリピーターを作ることができる。

楽天が目指すのは、店舗と密に協力しながら、そのような魅力的なオンラインショップを構築して行くことであると、会場を埋めた聴衆に熱っぽく話しかけた。

成功しているオンラインショップの対談:アシエンダ・オルティゴサのハビエル・オルティゴサ氏(左)と、ビデオ・オカのマルク・クロウス氏(右)

 成功しているオンラインショップの対談:アシエンダ・オルティゴサのハビエル・オルティゴサ氏(左)と、ビデオ・オカのマルク・クロウス氏(右)

 

同社の欧州COOであるマルク・ビセンテ氏は、楽天が現在整備を進めているRMSgプラットフォーム (Rakuten Merchant Service, Global) についての説明を行った。

RMSgを利用することで、各店舗は楽天の運営している世界各国の楽天市場に同時に出店し、その販売先を容易に拡大することが出来る。このクロス・ボーダー・トレードに参加することで、例えばスペイン南部のアンダルシア地方のオリーブオイルメーカーが、その製品を簡単に欧州の複数の国で販売することが可能になる。

 

Rakuten.es ショップ・オブ・ザ・イヤー:楽天ヨーロッパCEO廣瀬研二氏(右)から賞を受け取ったビデオ・オカのマルク・クロウス氏(中央)。Rakuten欧州COOマルク・ビセンテ氏(左)

 Rakuten.es ショップ・オブ・ザ・イヤー:楽天ヨーロッパCEO廣瀬研二氏(右)から賞を受け取ったビデオ・オカのマルク・クロウス氏(中央)。Rakuten欧州COOマルク・ビセンテ氏(左)

 

人間の塔「カステル」

人間の塔「カステル」

会場にてイベントの最後に、カタロニア地方独特の文化である人間の塔「カステル」の実演が行われた。数十人の地元の若者が力を合わせ、何段にもなる人の塔を形作っていく。

楽天によれば、人の塔も、魅力あるオンラインショップも、多くの人間の密なる協力があって初めて実現できるものであることを表現したかったとのこと。

欧州のイーコマース市場だけでも、2014年には2140億ドルの売り上げを記録した。
2018年には、この市場が3250億ドルの規模に成長すると予想されている。イーコマースが従来型の商習慣を凌駕する時代もそう遠くないに違いない。

 
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