[日本] ハイメ・ロサレス監督『ペトラは静かに対峙する』日本公開中
スペイン・カタルーニャの乾いた大地で繰り広げられる、人間の闇をえぐる怪作サスペンス
カンヌ国際映画祭の常連である気鋭のスペイン人監督ハイメ・ロサレスが、スペイン・カタルーニャの乾いた大地を舞台に繰り広げられる逃れられない悲劇の連鎖を描いた映画『ペトラは静かに対峙する (原題:Petra)』が、日本では6月より全国で公開されおり、今後は大阪や長野、宮城、京都、愛知、兵庫などで順次公開される。(2019年8月5日時点)
本作は「2018年カンヌ国際映画祭 監督週間」正式出品、「2019年ヨーロッパ映画祭 最優秀女優賞」ノミネート作品として世界でも高い評価を得ており、監督のハイメ・ロサレスは長編6作品のうち5作品がカンヌ国際映画祭に選出されたスペイン人映画作家。主演は『マジカル・ガール』(14)でゴヤ賞主演女優賞を獲得し、本作でヨーロッパ映画賞最優秀女優賞にノミネートされたバルバラ・レニー。
[ストーリー]
カタルーニャ州ジローナにある著名な彫刻家・ジャウメの邸宅に、画家のペトラがやってくる。ジャウメの妻・マリサに「アトリエでジャウメと作品制作をする」と挨拶するペトラだが、彼女の本当の目的はジャウメが自らの実の父親かどうか確かめることだった。創作活動のかたわら、マリサや、ジャウメの息子で写真家のルカス、ジャウメ一家の家政婦・テレサとその家族など、ジャウメの周囲の人間と親交を深めていくペトラ。そのうちに、彼が権力を振りかざす、冷酷な人物であることが浮き彫りになってくる。ある日、テレサが謎の自殺を遂げる。皆が悲しみに暮れるなか、テレサの死に関係する、父ジャウメの非道な秘密を知ってしまったルカスは家族のもとから去っていく。やがてペトラは一家の悲劇の連鎖に巻き込まれていくのだった…。
時系列が前後する章仕立てのストーリー展開により、パズルのピースをはめていくように徐々に明らかになっていく家族の秘密に震撼させられる。
Youtube:サンリス映画公式チャンネル / 映画『ペトラは静かに対峙する』予告編
監督・脚本:ハイメ・ロサレス / Jaime Rosales
1970年スペイン・バルセロナ生まれ。
ESADEビジネススクールで経営経済学の学士を取得後、1996年ハヴァナのサン・アントニオ・デ・ロス・バニョス キューバ国際映画テレビ学校 (EICTV) の奨学金を得て映画を学び始めた。その後、シドニーのオーストラリア映画テレビ・ラジオ学校 (AFTRS) に入学。2000年に製作会社Fresdeval Filmsを設立し、監督としてのキャリアをスタート。
出演:バルバラ・レニー / Bárbara Lennie
1984年4月スペイン・マドリード生まれ。
2001年、15歳で映画デビュー。2005年にモンチョ・アルメンデス監督作『オババ』で映画初主演し、ゴヤ賞最優秀新人女優賞にノミネート。それ以来、テレビと映画で活躍。2014年『マジカル・ガール』で主演し、ゴヤ賞最優秀女優賞を受賞。同年、ダニエル・モンソン監督作『ザ・トランスポーター』にも出演し、ゴヤ賞最優秀助演女優賞にノミネート、ガウディ賞助演女優賞受賞。2018年カンヌ国際映画祭のコンペティション部門オープニング作品にも出演。他主な出演作に『私が生きる肌 (2011)』、『フリア よみがえり少女 (2012年)』、『インビジブル・ゲスト 悪魔の証明 (2016)』、『家族のように (2017)』。
共同脚本:ミシェル・ガスタンビデ、クララ・ロケ
撮影監督:エレーヌ・ルヴァール
音楽:クリスチャン・エイネス・アンダーソン
出演:バルバラ・レニー、アレックス・ブレンデミュール、ジョアン・ボテイ、マリサ・パレデス
2018年|スペイン、フランス、デンマーク|スペイン語、カタルーニャ語|107分
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上映予定 *2019年8月5日時点
- 大阪 シネ・リーブル梅田:8月9日(金)〜
- 長野 上田映劇:8月10日(土)~8月23日(金)(休館:8/13、16、19)
- 宮城 フォーラム仙台:8月23日(金)~
- 京都 京都シネマ:8月24日(土)~9月6日(金)
- 愛知 名古屋シネマテーク:8月31日(土)〜9月13日(金)
- 兵庫 元町映画館:近日公開予定