[スペイン] 30年間終戦を知らなかった実在の日本兵を描いた『ONODA 一万夜を超えて』スペイン公開
彼は何を信じ、何と戦い、そしてどう生き抜いたのか
1945年に太平洋戦争の終戦を迎えた日本。任務解除の命令を受けられず、終結を知らされないままフィリピン・ルバング島で秘密戦の任務を約30年間遂行し続け、51歳で日本に帰還した実在の人物・小野田寛郎 (おのだひろお)。壮絶で孤独な日々と戦った一人の男の人間ドラマを、フランスの新鋭アルチュール・アラリ監督が映画化した『ONODA 一万夜を超えて (スペイン題:Onoda, 10.000 noches en la jungla)』が、スペインでも2022年5月6日より劇場公開されている。
国際共同製作映画でありながら、ほぼ全編が日本語のセリフで紡がれているこの異色作は、第74回カンヌ国際映画祭2021にて「ある視点」部門でのオープニング作品に選ばれた。
あらすじ
終戦間近の1944年、陸軍中野学校二俣分校で秘密戦の特殊訓練を受けていた小野田寛郎は、劣勢のフィリピン・ルバング島で援軍部隊が戻るまでゲリラ戦を指揮するよう命じられる。出発前、教官からは「君たちには、死ぬ権利はない」と言い渡され、玉砕の許されない小野田たちは、何が起きても必ず生き延びなくてはならなかった。ルバング島の過酷なジャングルの中で食糧も不足し、仲間たちは飢えや病気で次々と倒れていく。それでも小野田は、いつか必ず救援がくると信じて仲間を鼓舞し続けるが……。
監督:アルチュール・アラリ / 2021年 / 174分 / フランス・ドイツ・ベルギー・イタリア・日本合作
オリジナル言語:日本語 / 字幕:スペイン語、カタルーニャ語、ガリシア語
YouTube:エレファントハウス / 映画『ONODA 一万夜を越えて』予告編
情報元:「ONODA 一万夜を超えて」公式サイト | Atalante