【終了】「日本の現代写真―1970年代から今日まで」展示会
写真展示会「日本の現代写真 1970年代から今日まで」が現在バルセロナのRecinto Modernista de Sant Pauにて11月29日まで開催されている。
国際交流基金マドリード日本文化センターとカサ・アシアの企画によるこの展示会は、70年代から現代にかけての日本の写真界の発展と、21世紀初期に登場してから日本の芸術の重要な部分を担い続けているビデオアートを対象としている。
この展示会は、東京国立近代美術館主任研究員の増田玲氏と国際交流基金によって企画された、70年代から現代にかけての日本を代表する写真家たちの作品展と、カサ・アシアの文化・展示主任であるメネネ・グラス・バラゲル女史の手によって選択された、21世紀の最初の10年間に制作されたビデオアートのセクションの、二つの部分から成り立っている。
30年以上に渡って制作された日本の写真を扱う増田玲氏の手によるセクションでは、日本における写真の発展が、どのようにしてあらゆる芸術の領域に関与したのかを知ることができる。
増田氏は「この30年以上の間には大きな変化が起こった。劇的な経済成長を遂げた90年代には、消費文化が発展し、情報革命が起き、都市部での人口が著しく増加し、とりわけ地方では古い習慣が失われた。」と語る。
森山大道、荒木経惟、北井一夫などの日本の写真家たちの手による作品を通して、写真界のイノベーションがいかに重要であったかを改めて認識することができる。
画像:(C) Japan Foundation
ビデオアートのセクションでは、ビデオの発展に重要な影響を与えた写真芸術と、ビデオとの関係性が取り上げられている。この展覧会に参加しているアーティストたちは広い世代に渡っているため、それらの作品からは様々な時代の概観をつかむことができ、日本では文学や映画と同様に、その高い芸術性が評価される日本のビデオアートの、その時代毎の方向性や傾向を観ることが出来る。
「日本の現代写真―1970年代から今日まで」展
日時:2015年11月29日まで
平日および土曜 10:00〜16:30
日曜および祝日 10:00〜14.30
会場:Recinto Modernista de Sant Pau – Pabellón La Purísima
住所:c/ Sant Antoni Maria Claret, 167–Barcelona
オフィシャルサイト:https://www.santpaubarcelona.org/es
主催:国際交流基金マドリード日本文化センター、カサ・アシア
協力:MUSAK, el CAB, Caixa Bank