第2回 ハポン支倉常長俳句賞授賞式
2013年は、支倉常長らの慶長遣欧使節がスペインやローマへ向けて出発してから400年目にあたる年であった。
スペイン南部のハポン(スペイン語で「日本」)姓を持つ人々が多く住む町コリア・デル・リオはこの使節のゆかりの地であり、この町から2011年に、東日本大震災被災地へ励ましの俳句が送られたのに感謝を込め、日本とスペイン両国の交流促進のために俳句が募集され、ハポン支倉常長俳句賞が昨年誕生した。
昨年に引き続き、11月5日(水)にセルバンテス文化センター東京において、鎌倉虚子立子記念館主催による第2回ハポン支倉常長俳句賞授賞式が開催された。
式典は鎌倉虚子立子記念館館長の星野高士氏司会のもと、セルバンテス文化センター東京館長アントニオ・ヒル・デ・カラスコ、俳句賞実行委員会委員長の有馬朗人氏、コリア・デル・リオ図書館長のフェルナンド・プラテーロ氏、国際ペン専務理事の堀武昭氏、伊達政宗歴史館館長の佐藤久一郎氏、選者の対馬康子氏、高野ムツオ氏が参加した。
受賞者は以下の通り(敬称略)
日本側
一般の部:佐野久乃
中高生の部:泉万璃江
小学生以下の部:荒木智咲
スペイン側
一般の部:エリアス・ロビラ
中高生の部:アルベルト・マルティネス・ロペス
中高生の部:カルロス・ナランホ・ベハラノ
中高生の部・フェリクス・アルセのスペシャルメンション:アルベルト・マルティネス・ロペス
小学生以下の部・フェリクス・アルセのスペシャルメンション:ヘスス・シエラ・エレラ
一般の部の日本側、スペイン側の受賞作はそれぞれ下記のとおり
月の浦に繋留(けいりゅう)されているサン・ファン・バウティスタ号のレプリカの帆柱を見て、
津波の犠牲者を鎮魂する十字架を思い浮かべて詠んだもの。
支倉常長の肖像画の、支倉が着ている和服にインスパイアされて詠んだもの。
表彰の後、三味線の名手、本篠秀太郎氏により受賞俳句が即興で三味線に合わせて唄われ、観客より大きな拍手がおこった。
式典は支倉常長家第十三代支倉常隆氏による閉会の辞で幕を閉じた。