[福島] 展覧会『Shock of Dalí ショック・オブ・ダリ -サルバドール・ダリと日本の前衛-』
シュルレアリスムの奇才ダリが日本にもたらしたもの
20世紀を代表するスペイン人画家サルバドール・ダリの作品コレクションで有名な福島県の諸橋近代美術館が、4月24日より6月27日まで、ダリが与えた日本への衝撃を紐解く展覧会『Shock of Dalí ショック・オブ・ダリ −サルバドール・ダリと日本の前衛−』を開催している。
スペイン、カタルーニャ地方フィゲラスに生まれたサルバドール・ダリ (1904-1989) は、1920年代末にパリのシュルレアリスム運動に参加、写実的な描写技術を駆使してイメージを自在に扱い、シュルレアリスムの造形芸術に新たな局面を開いた。見る者に強烈な印象を与えるダリの絵画は、やがてヨーロッパのみならず世界的に知られるようになっていった。
日本では1930年代にシュルレアリスムの美術が次第に知られるなかで、ダリの作品は日本の若い前衛画家たちに強い衝撃を与えることとなる。その衝撃の影響は、30年代後半の一群の洋画家たちの作品に急速に現れ、そこには単なる模倣ではないそれぞれの画家の受容のあり方を見てとることができる。
本展では諸橋近代美術館所蔵のダリ作品を中心に、その特異で魅惑的な絵画世界を紹介するとともに、ダリの衝撃を最初に受け、それを自らの創作に生かした日本の画家たちの表現を検証し、日本における最初期のダリの影響の様相、日本のシュルレアリスム受容の一側面を明らかにする。
Youtube:MorohashiMuseum / 4月24日開幕!Shock of Dalí、展覧会予習その1。
Youtube:MorohashiMuseum / 4月24日開幕!Shock of Dalí、展覧会予習その2。
展覧会の構成と見どころ
第1部 サルバドール・ダリの世界
見どころ:諸橋近代美術館のコレクションを中心に不思議なダリの世界を展示!
第1部の狙いはまず、ダリを知ること。美術館所蔵作品のダリの初期から晩年までの油彩、水彩、素描などが紹介される。展覧会のコンセプトである、日本におけるダリ受容を考えるための導入として、たくさんのダリ作品を鑑賞することができる、本展覧会におけるハイライトのひとつ。
第2部 ダリは日本にどう知られたか?
見どころ:ダリ受容の足跡を貴重資料で読み解く!
日本でも偉大な画家として知られているダリ。ダリの存在は同時代の人々にどのように認知され、広がっていったのか?日本でのダリ受容を示す1920~50年代の国内外の書籍などの資料を展示し、特異ともいえる日本のダリ受容をたどる。
第3部 日本の前衛 ー影響の広がりと新たな絵画言語の探求
見どころ:総勢25人の前衛画家の作品からダリの影響を探る!
ダリに触発された1930~50年代の日本の画家の作品を紹介。ダリが日本の前衛画家たちに与えた影響は、常に単純に特定できるものではなく、その全体像や範囲を捉えるのは困難である。そこで、第3部ではダリの影響が急拡大した1937年頃から戦後に至るまでの多くの作例を紹介することで、ダリが日本の絵画に何をもたらしたのかを考える。
会期:2021年4月24日(土)~6月27日(日)
会期中無休 / 9:30~17:00 (最終入館16:30)
会場:諸橋近代美術館
〒969-2701 福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峯1093番23
TEL:0241-37-1088
観覧料:こちらをチェック
主催:公益財団法人諸橋近代美術館
諸橋近代美術館
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情報元:諸橋近代美術館