サグラダ・ファミリア教会主任彫刻家・外尾悦郎氏、最高級生ハム用漆塗り美術ケースをデザイン
今年の「ホセリート・プレミアム2014」として出荷されるのは、2006年ヴィンテージの9年間の熟成を経た最高級生ハム。出荷数は総数55本に限られる。
この最高級品が収められるのは、外尾氏のデザインによる漆塗りのケースで、11月27日に在スペイン日本大使公邸にてこの芸術品のプレゼンテーションが行われた。
日本スペイン交流400周年を記念して企画されたこのコラボレーション。
記憶に新しい2011年の東日本大震災と同じように、1611年に現在の岩手県三陸沖で慶長三陸地震が発生、仙台藩を含む東北地方に大きな被害を与えた。
当時の仙台藩主であった伊達正宗が、1613年に家臣の支倉常長を中心とした慶長遣欧使節を欧州にまで送り出したのは、震災と津波からの復興を国外との貿易に求めたためであるとも言われている。
外尾氏がこの漆塗りのケースを飾る題材として選んだのはまさしくこの伊達正宗の像。赤の背景に金色の伊達正宗像が映え、側面には伊達家の合意を得て伊達家の家紋が描かれている。蓋を開けると内部は艶やかな黒。
漆と生ハム。赤と黒。侍の魂を象徴する伊達正宗像と、世界を征服する勢いのホセリート社の高級生ハム。どこから見てもスペインと日本の文化の素晴らしい調和であることを感じさせる。
世界に55本しかないこの製品。もし幸運にも味わう機会に恵まれたなら、是非視覚と味覚の両方を駆使して堪能されることをお薦めしたい。
福岡県福岡市出身の彫刻家でスペイン、バルセロナのサグラダ・ファミリア主任彫刻家。
京都市立芸術大学美術学部彫刻科を卒業。非常勤講師を経て、1978年バルセロナに渡りアントニ・ガウディの建築、サグラダ・ファミリア教会の彫刻に携わり多くの作品を制作した。そのうちの15作品が、2005年にユネスコの世界遺産に認定された「生誕の門」に残されている。
これまでにリャドロ・アート・オブ・スピリット賞(2002年)、福岡県文化賞(2002年・交流部門)、カトリック文化国際賞(2011年)、ミケランジェロ・ディ・カララ賞(2012年)を受賞した他、日本とスペインとの文化交流の促進の功績により、2008年度外務大臣表彰受賞。
また2012年9月、国際社会で顕著な活動を行い世界で『日本』の発信に貢献したとして、日本の内閣府から「世界で活躍し『日本』を発信する日本人」の一人に選ばれた。
2014年にはAEFEによるヨーロピアン・ゴールデン・クロス賞と、その輝かしい経歴を讃えるガウディ・グレソル賞を受賞。近年ブリュッセルの欧州議会で「ガウディのリアリズムとヨーロッパの希望」展示会を、そして2011年の前ローマ教皇ベネディクト16世のマドリード訪問時に「サグラダ・ファミリア・ムーブド・バイ・ビューティ」展示会を開催した。現在は2015年末頃に完成予定のサグラダ・ファミリア教会「生誕の門」の製作を統括する他、京都嵯峨芸術大学他の美術教育機関の客員教授として活躍中。妻はピアニストの比石妃佐子(ひせき ひさこ)。
オフィシャルWEB:http://www8.ocn.ne.jp/~sotoo777/
オフィシャルFacebook:https://m.facebook.com/etsuro.sotoo.7
サラマンカ県ギフエロにある高級生ハムメーカー。
標高1000メートル以上の高地に位置し、1世紀以上の伝統に裏付けられた自然な手法による熟成により「世界最高の生ハム」と認定されたハムを生産、出荷している。
オフィシャルWEB:http://www.joselito.com/joselito-jp.html(日本語)
Facebook:https://www.facebook.com/JamonJoselito