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去る9月9日、マドリードの在スペイン日本大使公邸において、2023年度の「日本食普及の親善大使」に任命された、在バレンシアの日本料理店「Kaido Sushi Bar」のオーナーシェフである矢ノ目欽一氏への任命書の授与式が開催され、中前隆博大使及び在バルセロナ日本国総領事館総領事 四方明子氏より、任命書が授与された。
 
日本食普及の親善大使は、プロの視点に立って海外の日本料理関係者等へ助言することなどを通じて、国内外への日本食・食文化等の普及を行うものとするもので、以下の条件を満たすことが認められた場合に、日本の農林水産省の輸出・国際局長によって任命される。
 
(1) 海外における日本食・食文化等の普及に係る取組につき実績を有すること。
(2) 国内外の日本食・食文化等に関わる事業者・有識者等とのネットワークを有すること。
(3) 国内外への情報発信力を有すること。
 
2023年12月時点で、日本国内で計55名、日本国外で149名の計204名が日本食普及の親善大使として任命されている。

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スペインではこれまでに以下3名が日本食普及の親善大使に任命されており、矢ノ目シェフはスペインにおいて4人目の同親善大使となる。今回の任命式にはオルトゥーニョ氏と松久氏も同席し、先輩親善大使として矢ノ目氏の任命を共に祝った。

  • ロジャー・オルトゥーニョ氏
    ComerJapones.com創設者兼ディレクター、ISSé Japanマーケティングディレクター
  • 松久 秀樹氏
    レストラン「Koy Shunka」オーナーシェフ
  • アンドニ・ルイス・アドゥリス氏
    レストラン「Mugaritz」オーナーシェフ

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この度任命書を受け取った矢ノ目シェフは、今の気持ちを次のように語った。
 
「日本食は単なる食事ではなく、日本の文化、伝統、そして世界観を表現するものです。一皿一皿には日本の美しい四季、豊かな自然、そして職人たちの情熱が込められています。この素晴らしい文化をスペインの皆様とともに共有できることを大変誇りに思います。
 
私がスペインに来た当初は、まだ多くのスペインの皆様が生魚や日本食材を使った料理に対して抵抗を持っておられたことを覚えています。しかしスペインの皆様の開かれた心と好奇心によって、日本食は次第にスペインで愛されるようになりました。スペイン料理の食材も非常に幅広く、新鮮な素材を大切にし、季節を感じられる料理を楽しむその姿勢は、日本料理の食文化に相通じるものがあります。
 
最近では寿司や刺身などの日本料理がスペイン人の皆様の食卓に並ぶことも珍しくなくなりました。これは私たちにとっても大きな喜びです。これからも日本食の魅力をスペインの皆様にお伝えし、両国の絆が更に強固なものになりますよう努力したいと思います。」

 
スペインには現在千軒以上の日本料理店が存在すると言われている。スペインにおける日本食の裾野が広がりつつある今こそ、本当の日本食文化を伝えることができる親善大使の皆さんの活躍に期待したい。

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