[スペイン]『ラストレシピ ~麒麟の舌の記憶~』8月23日スペイン公開
天才料理人は [ラストレシピ] に何を託したのか。
人気料理番組「料理の鉄人」を手がけた演出家・田中経一のデビュー小説を、二宮和也主演・滝田洋二郎監督で映画化した『ラストレシピ ~麒麟の舌の記憶~』が、8月23日よりスペインにて公開される。
物語は、天才的な味覚を持つ孤独な男が料理によって過去を辿っていく過程で、思いがけない真実が明らかになっていく様を描く、斬新な発想のミステリー。現代と戦前、ふたつの時代に現れた二人の天才料理人。”ラストレシピ” それは失われた70年を繋ぐ、壮大な愛のメッセージとなる。
あらすじ
1930年代、日中戦争前の満州国にやってきた天皇の料理番・山形直太朗 (西島秀俊) は、陸軍からの依頼で112品目から構成される伝説のフルコース「大日本帝国食菜全席」を考案する。しかし、そのお披露目の直前、とある陰謀によってそのレシピはいずこかへと失われ、歴史の闇に消えてしまった。
70年後の2000年代初頭、現代。依頼人の「最後に食べたい料理」を再現して高額の報酬を得る、通称=最後の料理人・佐々木充 (二宮和也)。彼はすべての味を記憶し再現することのできる、絶対味覚 “麒麟の舌” の持ち主である。幼少期に両親を亡くした充は、同じ境遇の柳沢とともに施設で育ち、自らの才能を頼りに起業。しかし経営に失敗して多額の借金を抱え込み、いまや料理への情熱も失いつつあった。そんな時、巨額の依頼が舞い込んできた。依頼人は世界各国のVIPが料理を食べに来るという中国料理界の重鎮、楊晴明。楊の依頼は、かつて満州国で日本人料理人・山形直太朗が考案した伝説のフルコース「大日本帝国食菜全席」のレシピの再現。楊はかつて、山形の調理助手としてメニュー作成に協力していたが、太平洋戦争開戦によって消息を絶った山形とともにレシピ集も散逸されたと言うのである。そして驚くべきことに、山形も充と同じ絶対味覚の才能を持っていたと言う。太平洋戦争開戦直前の満州国で、山形の身に何が起きたのか…。なぜ料理は発表されないまま歴史の闇に消えてしまったのか…。70年の時を超えて、充は真実へと辿り着くことができるのだろうか。
監督:滝田洋二郎 / 原作:田中経一 / 脚本:林民生 / 企画:秋元康
出演:二宮和也、西島秀俊、綾野剛、宮崎あおい、竹野内豊
2017年 / 126分