シルエラ出版社とガブリエル・アルバレス氏が外務大臣表彰を受賞
5月25日、在スペイン日本大使公邸にて外務大臣表彰の授賞式が開催され、シルエラ出版社(2020年度)とガブリエル・アルバレス・マルティネス氏(2022年度)が、2021年度の受賞者であるESJAPÓN.comと共に、中前隆博日本大使の手から表彰状を受け取った。
外務大臣表彰は、多くの人々が国際関係の様々な分野で活躍し、日本と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で、特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えるとともに、その活動に対する一層の理解と支持を国民各層にお願いすることを目的としたもの。
シルエラ出版社は、谷崎潤一郎や安部公房などの作品のスペイン語による出版を通じた日本文学と文化の普及活動を認められ、今回の授賞となった。同出版社は1982年の創業以来、スペインの出版業界で活躍を続けており、2003年にはスペインの教育・文化・スポーツ省より国家文化出版活動最優秀賞を受賞している。
ガブリエル・アルバレス・マルティネス氏は、日本の文学作品やマンガ作品のガリシア語とスペイン語への翻訳活動を通じた日本文化普及への貢献を認められ、今回の表彰となった。同氏は「羅生門」の翻訳によりガリシア大学から賞を受けた後、村上春樹、宮沢賢治、川上弘美などの作品を翻訳した。日本政府の奨学金を受けて神戸大学に留学した経験のあるアルバレス氏は、これまでに100作品を超えるマンガのスペイン語への翻訳を行っており、スペインの若い世代にも日本語と日本文化を届けることに大きく貢献している。