ロエベ、卓越したクラフトマンシップを表彰する『Loewe Craft Prize』設立

170年の歴史を持つ、皮革製品で有名なスペインの老舗ブランド、ロエベ（LOEWE）は、メゾンのクリエイティブな卓越性への長年のコミットメントを改めて示すものとして、世界中の優れたクラフト作品を表彰する『Loewe Craft Prize（ロエベ・クラフト・プライズ）』を設立。

『LOEWE Craft Prize』とは

国際的な規模で展開される『LOEWE Craft Prize』は、今年から毎年、クラフトをベースとする多彩な仕事に打ち込む才能豊かな職人の作品を紹介し表彰することで、彼らの作品を周知させ、その認知度を高める。
具体的には、この賞を通してロエベ財団は、明確なアーティスティックビジョン、緻密な制作、マテリアルオネスティ（素材に真摯に向き合っていること）、革新的であることへの意欲、作り手の並外れた力量が現れているクラフツマンシップの作品を見出すことを目的としている。
受賞作品は、伝統を現代的に再解釈し、継続的に現代文化への貴重な貢献をすることが望まれ、陶芸、エナメル装飾、テキスタイル、ガラスなどのようなカテゴリーが考えられる。

Lucie Rie氏 作品：chance encounters
　

 

 
『LOEWE Craft Prize』の創設は、ロエベのクリエイティブ・ディレクター、ジョナサン・アンダーソンにとって特別な意味のあるプロジェクトである。
　
「クラフトはロエベの真髄です。メゾンとしての私たちは純粋な意味でのクラフトなのです。ロエベのモダニティが存在するのもクラフトであり、クラフトはこれからも常にロエベと関わり合いのあるものとなります。」
　
「私にとってクラフトはインスピレーションとして非常に重要なものです。だから、手作業で作り上げられるもの、陶芸家、かご編み職人、家具デザイナー、ジュエリーデザイナーや、その他真摯にクリエーションに打ち込み、まだ世の中にあまり知られていない職人たちが作り上げる作品にスポットライトが当たる舞台を用意したいと思ったのです。現実には、独自の製法がある、自分自身の言葉で語りかけることで、これまで存在しなかった会話が生み出される物を作り出す方法を見つけることより難しいことはありません」とアンダーソンは語る。
　

 
第1回目となる今回は、第一線で活躍する世界的に有名なデザイナー、建築家、ジャーナリスト、批評家、美術館のキュレーターなどで構成される審査員によって受賞作品が選ばれる。審査員の中には、日本人のプロダクトデザイナー深澤直人もいる。
　
『LOEWE Craft Prize 2017』受賞者は2017年4月に発表され、賞金5万ユーロが贈られ、さらに、受賞作品と専門家委員会が選んだ14〜15名のファイナリストの作品は、2017年5月にマドリードをスタートし、その後ヨーロッパ、アジア、アメリカの各都市を巡回する『LOEWE Craft Prize 2017』展で展示され、同展の図録にも収められる。

 
ソース元：LOEWE FOUNDATION / PR TIMES