oct2017_vivir-en-la-naturaleza

 

こちらのイベントは終了しました。

 
人間と自然の関わりを題材とした日本映画6作品を上映するシリーズ『自然に生きる / Vivir en la Naturaleza』が、サラゴサ、バレンシア、バルセロナの各フィルモテカと国際交流基金の協力のもと、11月2日より12月23日まで開催されている。
 
従来、日本文化は四季の移り変わりとその自然環境に蜜に関係しており、現在でもその四季と自然に合わせた習慣は多く残っている。そして気候変動と環境保全への取り組みにより、人間と自然との共生はさらに重要性を増している。この映画シリーズでは、亜熱帯地方の奄美大島のビーチから三重県の森林地帯、立山の絶景まで、日本列島のバリエーションに富んだ数々の美しい景色を堪能することができる。
 
今回の上映予定の6作品は、それぞれ全く違った形で日本人と自然の関わりを描いているが、全てに共通して自然がそこに住む人々の生活に与える影響を映し出す。

 

 
上映スケジュール

サラゴサ
2017年11月2日(木)〜12月8日(金)
会場:フィルモテカ・デ・サラゴサ
住所:Plaza San Carlos, 4, 50001 Zaragoza
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バレンシア
2017年11月14日(火)〜12月23日(土)
会場:フィルモテカ・デ・バレンシア
住所:Plaça de l’Ajuntament, 17, 46002 València
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バルセロナ
2017年12月5日(火)〜17日(日)
会場:フィルモテカ・カタルーニャ
住所:Plaça de Salvador Seguí, 1-9, 08001 Barcelona

 

 

 
上映映画
 
ジヌよさらば 〜かむろば村へ〜 / A Farewell to Jinu
1円も使わないで生きていくためにこの村にきました―。
現金に触るだけで失神してしまう、前代未聞の深刻な “お金恐怖症” になってしまった元銀行マン・タケ (松田龍平) は、1円も使わずに生きていくために、過疎化が進む小さな寒村 “かむろば村” へやってきた。お金を使わない生活を闇雲に実行しようとするタケを、奇妙な生き物を見るように眺める村人たちは濃い顔ぶればかり。異常に世話焼きな村長・与三郎 (阿部サダヲ)、与三郎の美人妻・亜希子 (松たか子)、高齢化率40%の村では希少だけどどこかアヤシイ女子高生・青葉 (二階堂ふみ)、自他ともに認める村の “神様” で、写真が趣味のなかぬっさん (西田敏行)。彼らに助けられながら、危なっかしいながらも奇蹟的に1円も使わない生活を続け、村に慣れ始めた頃、見るからに怪しい風体の男・多治見 (松尾スズキ) が現れる。与三郎に露骨な嫌がらせをしかける多治見だが、実は与三郎には不穏な過去があるようで…!? 一方で、迫りくる村長選挙を巡る陰謀が発覚し、タケの生活は思わぬ方向へ向かいだす…!
監督・脚本・出演:松尾スズキ / 2015年 / 121分 / 公式サイト / Facebook / Twitter

Youtube:キノフィルムズ / 『ジヌよさらば~かむろば村へ~』
 

 
2つ目の窓 / Aguas tranquilas
太古から神と人間が共存してきた地・奄美大島の壮大な自然を背景に、16歳の少年少女の恋と成長を通して人間の愛や無常を描いたヒューマンドラマ。奄美大島で暮らす界人は、八月踊りの満月の晩、海に男性の遺体が浮かんでいるのを発見し、そんな界人を同級生の杏子が見ていた。杏子の母イサは島民たちからユタ神様として慕われているが、医師からは余命宣告を受けていた。神様と言われながらも死から逃れられない母の存在に矛盾を感じた杏子は、行き場のない感情を界人にぶつけてしまう。一方、界人は恋人のいる母・岬の女としての一面に複雑な思いを抱えており、その思いを胸に幼い頃に別れた東京で暮らす父のもとを訪れる。そして界人が東京から戻ると、母が失踪していた。
監督:河瀬直美 / 2014年 / 120分 / 公式サイト / Twitter

Youtube:Asmik Ace / 「2つ目の窓」予告編(カンヌ映画祭映像入り)
 

 
春を背負って / Climbing to Spring
日本を代表する名撮影監督で、2009年の「劔岳 点の記」で初メガホンをとった木村大作が再び監督業に挑んだ長編作。笹本稜平の原作小説を映画化し、立山連峰を舞台に、山小屋を営む家族とそこに集う人々の人生や交流を描き出す。立山連峰で父とともに幼少期を過ごした亨は、厳格な父に反発し、金融の世界で金が金を生み出すトレーダーとして過ごしていた。しかし父が他界し、通夜のために帰省して久々に故郷の山に触れた亨は、父の山小屋を継ぐことを決意する。当初は山での生活に苦労する亨だったが、亡き父の友人でゴロさんと呼ばれる不思議な男・多田悟郎や、山中で遭難したところを父に救われたという天真爛漫な女性・愛に囲まれ、新しい人生に向き合っていく。(映画.com)
監督:木村大作 / 2014年 / 116分

Youtube:シネマトゥデイ / 映画『春を背負って』予告編
 

 
菊次郎の夏 / El verano de Kikujiro
遊び人の中年男と母親を探す小学生、不釣り合いなふたりが繰り広げる一夏の冒険を描いたロードムービー。
幼い頃に父親を亡くし、おばあちゃんと二人で浅草に暮らす小学校3年生の正男にとって、夏休みはそんなに楽しいものではなかった。友達は家族で旅行に出かけてしまうし、サッカークラブもお休み、おばあちゃんも仕事で昼間は家にいないのだ。そんな時、彼は遠くの町にいるお母さんに会いに行く決心をする。絵日記と宿題と僅かな小遣いをリュックに詰めて、家を飛び出した正男。そんな彼の気持ちを知った近所のおばさんが、夫で遊び人の菊次郎を同行させることにした。目指すは愛知県豊橋市。ところが、根っからの遊び人の菊次郎は競輪場に寄り道したり、タクシーを盗んだり、トラックの運ちゃんとトラブルを起こしたり、ホテルの人たちに迷惑をかけたりと、行き当たりばったりの旅を展開。
監督・脚本・出演:北野武 / 1999年 / 121分

Youtube:劇場予告 / 映画「菊次郎の夏」劇場予告
 

 
滝を見に行く / Go See the Fall
山の中で迷子になってしまった7人のおばちゃんたちが繰り広げるサバイバルをユーモラスに描いたヒューマンコメディ。幻の滝を見に行くツアーに参加した7人のおばちゃんたち。写真を撮ったりおしゃべりに花を咲かせたり、それぞれの楽しみ方で紅葉のひろがる山道を進んでいくが、ガイドの男性が先を見に行ったきり戻ってこなくなってしまう。携帯の電波も届かない山中に取り残されたおばちゃんたちは、食料も寝床もないサバイバル生活を送るハメになり……。
監督・脚本:沖田修一 / 2014年 / 88分 / 公式サイト / Facebook / Twitter

Youtube:shochikubroadcasting / 映画『滝を見にいく』沖田修一監督による予告編
 

 
WOOD JOB!(ウッジョブ) ~神去なあなあ日常~
直木賞作家・三浦しをんの「神去なあなあ日常」を映画化した青春エンターテインメント。大学受験に失敗し、彼女にもフラれて高校を卒業した平野勇気は、林業研修プログラムのパンフレットが目に留まる。その表紙でほほ笑む美女につられ、ケータイの電波も届かない田舎の神去村で林業の研修に参加することになった勇気だが、想像を絶する現場の過酷さに、早くも逃げ出したくなる。しかし、パンフレットの美女が村に住んでいることを知り、そのまま田舎暮らしと林業を続けていくことを決意するが……。
監督:矢口史靖 / 2014年 / 116分

Youtube:シネマトゥデイ / 映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』予告編

 
情報元:国際交流基金マドリード日本文化センター