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国際交流基金による日本映画シリーズ『現代日本映画』が、マドリードはCineteca Madridにて3月6日から4月22日、バレンシアはLa Filmoteca Valènciaにて4月20日から30日に開催される。
 
この日本映画シリーズで上映される作品は、日本の映画評論家などによって傑作と評価された現代日本映画からセレクションされた作品、佐藤泰志の小説を三宅唱が監督した「きみの鳥はうたえる」、阪本順治監督で稲垣吾郎主演の「半世界」、白石和彌監督で香取慎吾主演の「凪待ち」、そしてオダギリジョー長編初監督作品「ある船頭の話」の4本が上映される。

*全ての映画は、VOSE (日本語オリジナル音声 / スペイン語字幕) で上映されます
 

 
きみの鳥はうたえる (And Your Bird Can Sing)

作家 佐藤泰志の同名小説を若手実力派俳優の共演、舞台を東京から函館へ移し映画化した新鋭 三宅唱監督による青春ドラマ。函館シネマアイリス開館20周年記念作品。
函館郊外の書店で働く “僕” と一緒に暮らす失業中の静雄、”僕” の同僚である佐知子の3人は、夜通し酒を飲み、踊り、笑い合う。微妙なバランスの中で成り立つ彼らの幸福な日々は、いつも終わりの予感とともにあった。
原作:佐藤泰志 / 監督:三宅唱 / 2018年 / 106分 / Twitter

Youtube:copiapoafilm.com / 「きみの鳥はうたえる」 予告編
 

 

 
半世界 (Another World)

阪本監督26本目となるこの作品は阪本自ら書き下ろしたオリジナル脚本。
40歳目前、諦めるには早すぎて、焦るには遅すぎる。大人の友情と、壊れかけの家族と、向き合えずにいる仕事ー。
とある地方都市。そのまたさらに郊外に暮らす高村と妻と息子は、父から受け継いだ山中の炭焼き窯で備長炭を製炭することを生業としている。中学からの旧友で、自衛隊員として海外派遣されていた沖山がある日、何の前触れもなく町へ帰って来た。高村は、同じく同級生で中古車販売を自営している岩井にも声をかけ、十数年ぶりに3人で酒を酌み交わす。
監督:阪本順治 / 2019年 / 120分
公式サイト | Twitter | Facebook | Instagram

Youtube:キノフィルムズ / 『半世界』本予告
 

 

 
凪待ち (Sea of Revival)

誰が殺したのか?なぜ殺したのか?愛という名に隠された事件の真相とはー。
毎日をふらふらと無為に過ごしていた木野本郁男は、ギャンブルから足を洗い、恋人・亜弓の故郷・石巻に戻る決心をした。そこには、末期がんであるにも関わらず漁師を続ける亜弓の父・勝美がいた。亜弓の娘・美波は、母の発案で引っ越しを余儀なくされ不満を抱いている。新しい暮らしが始まり、亜弓は美容院を開業し、郁男は印刷会社で働き出す。ある日、美波は亜弓と衝突し家を飛び出す。パニックになる亜弓は落ち着かせようとする郁男を「自分の子供じゃないからそんな暢気なことが言えるのよ!」と激しくまくし立てる。郁男は亜弓を車から降ろし、ひとりで探すように突き放す。そして、その夜遅くに亜弓は遺体となって戻ってきた。突然の死に愕然とする郁男と美波。自分のせいで亜弓は死んだという思いがくすぶり続ける郁男。さらに社員をトラブルに巻き込んだという濡れ衣をかけられ解雇される。恋人も、仕事もなくした郁男は、自暴自棄となっていくーー。
監督:白石和彌 / 2019年 / 124分
公式サイト | Twitter

Youtube:キノフィルムズ / 映画『凪待ち』予告編
 

 

 
ある船頭の話 (They Say Nothing Stays the Same)

オダギリジョー長編初監督となるオリジナルストーリー作品。ひとりの船頭を通して見つめる、人間の根源。
明治後期から大正を思わせる時代、美しい緑豊かな山あいに流れる、とある河。船頭のトイチは川辺の質素な小屋に一人で住み、村と町を繋ぐための河の渡しを生業にしていた。こんな山奥にも、文明開化の波が押し寄せてきた。村の人々は「橋さえできれば、村と町の行き来は容易になる」と完成を心待ちにしているが、トイチは内心、複雑な思いでその様子を見守っていた。そんな折、トイチの舟に一人の少女が流れてきてぶつかる。少しの間その子の様子を見ることにしたトイチは、渡し船の客から奇妙な惨殺事件の噂を耳にする。少女はどこからやってきたのか?どんな過去を背負っているのか?少女の存在はトイチの孤独を埋めてくれてはいるが、その一方でトイチの人生を大きく狂わせてゆくことになる…。
監督・脚本:オダギリ ジョー / 2019年 / 137分
公式サイト | Twitter | Facebook | Instagram

Youtube:キノフィルムズ / 映画『ある船頭の話』予告篇
 

 

 

国際交流基金 『現代日本映画シリーズ』

 
マドリード
上映期間:2021年3月6〜4月22日
会場:Cineteca Madrid
住所:Plaza de Legazpi, 8, 28045 Madrid (Matadero Madrid)
入場料金:3.5ユーロ


 

 
バレンシア
上映期間:2021年4月20〜30日
会場:La Filmoteca de Valencia
住所:Plaza del Ayuntamiento, 17. 46002 Valencia
入場料金:2.5ユーロ / 前売券1.5ユーロ