マドリードのアテネオに日本の調べ
3月27日、マドリード市が主催するイベント「Noche de los Teatros」の一環として、国際交流基金マドリード日本文化センターの主催により、コンサート「Haiku : 四季と日本の音楽」が開催された。
マドリード・シンフォニック・オーケストラ所属で、スペインにて活躍中のバイオリニスト・村岡 紹子(むらおか しょうこ)氏と、バレンシアのコンサーバトリー所属のピアニスト・引地 恵(ひきち けい)氏が、本公演のため特別にデュオを結成。
マドリード・アテネオのセサル・ナバロ会長と国際交流基金マドリード日本文化センター吉田昌志所長の挨拶に引き続き、村岡・引地のデュオが三部構成のコンサートを行った。
第一部は日本で古くから親しまれている歌「春の海」、「荒城の月」、「赤とんぼ」、「雪」、「宵待草」、「もみじ」の各曲を披露。
第二部はスペインの曲として、マヌエル・デ・ファリャ作曲の7作品を演奏。
第三部は日本の現代楽曲として、武満徹の「妖精の距離」、長谷川良夫の「二つの日本民謡調」で締めくくった。
鳴り止まぬ拍手の中、二人はアンコールに草川信作曲の懐かしい「夕焼小焼」のメロディーを聴衆にプレゼントした。
形は違えども根底に共通して流れる日本の調べ。
アテネオの劇場を埋めた200名以上の聴衆も日本に思いを馳せていたに違いない。
マドリード・シンフォニック・オーケストラ:Orquesta Sinfónica de Madrid
バレンシア・コンサーバトリー:Conservatorio Municipal “José Iturbi” de Valencia