feb2020_ciclo-de-cine

 
国際交流基金による日本映画シリーズ『現代日本映画の新しい才能』が、マドリード (2月4〜26日)、バルセロナ (3月3〜14日)、バレンシア (3月4〜31日)にて開催される。
 
この映画シリーズで上映される作品は、一般の人々や批評家の注目を集めた、現代の日本で最も優れていると称される新世代の監督たちの映画を集めている。新しい才能を代表するのは「寝ても覚めても」の濱口竜介監督や「溺れるナイフ」の山戸結希監督など。80年代付近に生まれた監督たちは、現代の日本映画シーンを一新している。過去5年間の間に制作された数多くの作品からセレクションされた今回の作品には、共通のテーマ「愛」が多様に現されている。

*全ての映画は、スペイン語字幕付きのVOSIデジタル形式で上映されます。

 
マドリード [Cineteca]

 
泳ぎすぎた夜 (El Viaje de Takara)

雪で覆われた青森の山々。毎晩、魚屋の父は街の市場に出かけてゆく。父の出がけに目を覚ました6歳の息子は、そのあと眠ることが出来ない。皆が寝静まる家の中、少年は絵を描き、それをランドセルにしまう。翌朝、彼は眠い目をこすりながら学校へと登校するのだが、いつしか道をそれて、雪の中をよろめきながら街を目指す。少年の小さな冒険が始まる。
監督:五十嵐耕平 & ダミアン・マニヴェル / 日本・フランス合作 / 2017年 / 78分 / 公式サイト / Facebook / Twitter / Instagram

Youtube:Oyogisugita Yoru / 映画『泳ぎすぎた夜』特報
 

 
溺れるナイフ (Drowning Love)

15歳の夏。東京から遠く離れた浮雲町に越してきた、人気モデルの望月夏芽。退屈でウンザリするようなこの町で、夏芽は体を貫くような“閃光”と出会ってしまう。それは、コウと呼ばれる少年・長谷川航一朗だった。傲慢なほどに激しく自由なコウに、反発しながらも、どうしようもなく惹かれてゆく夏芽。コウもまた、夏芽の美しさに対等な力を感じ、やがてふたりは付き合いはじめる。「一緒にいれば無敵!」という予感に満たされるふたり。しかし浮雲の夏祭りの夜、全てを変える事件が起きるのだった―。失われた全能感、途切れてしまった絆。傷ついたふたりは、再び輝きを取り戻すことができるのか。未来への一歩を踏み出すために、いま、ふたりがくだす決断とは―。
監督:山戸結希 / 2016年 / 111分 / 公式サイト / Facebook / Twitter

Youtube:ギャガ公式チャンネル / 『溺れるナイフ』本予告
 

 
寝ても覚めても (Asako I & II)

東京。亮平は勤務先の会議室へコーヒーを届けに来た朝子と出会う。ぎこちない態度をとる朝子に惹かれていく亮平。真っ直ぐに想いを伝える亮平に、戸惑いながら朝子も惹かれていく。しかし、朝子には亮平に告げられない秘密があった。亮平は2年前に朝子が大阪に住んでいた時、運命的な恋に落ちた恋人・鳥居麦に顔がそっくりだったのだ――。5年後。亮平と朝子は共に暮らし、亮平の会社の同僚・串橋や、朝子とルームシェアをしていたマヤと時々食事を4人で摂るなど、平穏だけど満たされた日々を過ごしていた。ある日、亮平と朝子は出掛けた先で大阪時代の朝子の友人・春代と出会う。7年ぶりの再会。2年前に別れも告げずに麦の行方が分からなくなって以来、大阪で親しかった春代も、麦の遠縁だった岡崎とも疎遠になっていた。その麦が、現在はモデルとなって注目されていることを朝子は知る。亮平との穏やかな生活を過ごしていた朝子に、麦の行方を知ることは小さなショックを与えた。
監督:濱口竜介 / 2018年 / 119分 / Facebook / Twitter / Instagram

Youtube:Miramiru TV / 濱口竜介監督商業デビュー作-世界へ!『寝ても覚めても』90秒予告
 

 
アズミ・ハルコは行方不明 (Japanese Girls Never Die)

日本中どこにでもありそうな、郊外のある街。この街から独身OLの安曇春子(アズミハルコ)が突然姿を消した。街じゅうに貼られたハルコの行方不明ポスターとともに、彼女のポスターをモチーフにしたグラフィティアートが拡散されていく。ネットでは、男だけを無差別に襲う女子高生ギャング団とハルコポスターのグラフィティアートとの関係性が噂されはじめて……。失踪前と失踪後、ふたつの時間軸を交錯させながら、現代女子の生きざまを描き出す。
監督:松居大悟 / 2016年 / 100分 / Facebook / Twitter

Youtube:Klockworx VOD / 『アズミ・ハルコは行方不明』 予告篇
 

 
幼な子われらに生まれ (Dear Etranger)

バツイチ、再婚。一見良きパパを装いながらも。実際は妻の連れ子とうまくいかず、悶々とした日々を過ごすサラリーマン田中信。妻・奈苗は、男性に寄り添いながら生きる専業主婦。キャリアウーマンの元妻・友佳との間にもうけた実の娘と3ヶ月に1度会うことを楽しみしているとは言えない。実は、信と奈苗の間には、新しい生命が生まれようとしていた。血の繋がらない長女はそのことでより辛辣になり、放った一言「やっぱりこのウチ、嫌だ。本当のパパに会わせてよ」。今の家族に息苦しさを覚え始める信は、怒りと哀しみを抱えたまま半ば自暴自棄で長女を奈苗の元夫・沢田と会う決心をするが…。
監督:三島有紀子 / 2017年 / 127分 / 公式サイト

Youtube:PHANTOM FILM / 映画『幼な子われらに生まれ』本予告
 

 
恋人たち (Three Stories of Love)

橋梁点検の仕事をしているアツシには、愛する妻を通り魔殺人事件で亡くしたつらい過去があった。自分に関心がない夫と考え方が違う姑と生活している瞳子は、パートの取引先の男と親しくなったことから平凡な日常が変わっていく。エリート弁護士の四ノ宮は友人にひそかな思いを寄せていたが、ある日、誤解が生じてしまい…。
監督:橋口亮輔 / 2015年 / 140分

Youtube:シネマトゥデイ / 映画『恋人たち』予告編
 

 
湯を沸かすほどの熱い愛 (Her Love Boils Bathwater)

余命2ヶ月。私には、死ぬまでにするべきことがある。
銭湯「幸の湯」を営む幸野家。しかし、父が1年前にふらっと出奔し銭湯は休業状態。母・双葉は持ち前の明るさと強さでパートをしながら娘を育てていた。そんなある日、突然「余命わずか」という宣告を受ける。その日から彼女は「絶対にやっておくべきこと」を決め、実行していく。その母の行動は、家族からすべての秘密を取り払うことになり、彼らはぶつかり合いながらもより強い絆で結びついていく。そして家族は究極の愛を込めて母を葬ることを決意する。
監督:中野量太 / 2016年 / 125分 / 公式サイト / Twitter / Facebook

Youtube:Klockworx VOD / 『湯を沸かすほどの熱い愛』本予告篇
 

 

国際交流基金 日本映画シリーズ『現代日本映画の新しい才能』

 
マドリード
上映期間:2020年2月4〜26日
会場:Cineteca Madrid
住所:Plaza de Legazpi, 8, 28045 Madrid (Matadero Madrid)
入場料金:3.5ユーロ


 

 
バルセロナ
上映期間:2020年3月3〜14日
*詳しい上映情報がまだ決まっておりません。詳細はこちらをチェックして下さい。
会場:Filmoteca de Catalunya
住所:Plaça de Salvador Seguí, 1, 08001 Barcelona
入場料金:4ユーロ / 前売券 3ユーロ


 

 
バレンシア
上映期間:2020年3月4〜31日
*詳しい上映情報がまだ決まっておりません。詳細はこちらをチェックして下さい。
会場:La Filmoteca de Valencia
住所:Plaza del Ayuntamiento, 17. 46002 Valencia
入場料金:2.5ユーロ / 前売券 2ユーロ